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2009-08-05

一切衆生は必堕無間なのか3

前回化土往生について述べましたが、ここで注意しなければならないのは、釈尊も親鸞聖人も他の善知識方も、化土往生を勧めておられるのではなく、逆に誡めておられるということです。誡められているということは、化土往生の人が実際に多いからです。

『浄土和讃』には


誓願不思議をうたがいて
御名を称する往生は
宮殿のうちに五百歳
むなしくすぐとぞときたまう

安楽浄土をねがいつつ
他力の信をえぬひとは
仏智不思議をうたがいて
辺地懈慢にとまるなり



とあります。更に『正像末和讃』誡疑讃では


不了仏智のしるしには
如来の諸智を疑惑して
罪福信じ善本を
たのめば辺地にとまるなり

仏智の不思議をうたがいて
自力の称念このむゆえ
辺地懈慢にとどまりて
仏恩報ずるこころなし

罪福信ずる行者は
仏智の不思議をうたがいて
疑城胎宮にとどまれば
三宝にはなれたてまつる

仏智疑惑のつみにより
懈慢辺地にとまるなり
疑惑のつみのふかきゆえ
年歳劫数をふるととく

転輪王の王子の
皇につみをうるゆえに
金鎖をもちてつなぎつつ
牢獄にいるがごとくなり

自力称名のひとはみな
如来の本願信ぜねば
うたがうつみのふかきゆえ
七宝の獄にぞいましむる

自力諸善のひとはみな
仏智の不思議をうたがえば
自業自得の道理にて
七宝の獄にぞいりにける

仏智不思議をうたがいて
善本徳本たのむひと
辺地懈慢にうまるれば
大慈大悲はえざりけり

本願疑惑の行者には
含花未出のひともあり
或生辺地ときらいつつ
或堕宮胎とすてらるる

仏智を疑惑するゆえに
胎生のものは智慧もなし
胎宮にかならずうまるるを
牢獄にいるとたとえたり

七宝の宮殿にうまれては
五百歳のとしをとしをへて
三宝を見聞せざるゆえ
有情利益はさらになし

辺地七宝の宮殿に
五百歳までいでずして
みずから過咎をなさしめて
もろもろの厄をうくるなり

罪福ふかく信じつつ
善本修習するひとは
疑心の善人なるゆえに
方便化土にとまるなり

弥陀の本願信ぜねば
疑惑を帯してうまれつつ
はなはすなわちひらけねば
胎に処するにたとえたり

ときに慈氏菩薩の
世尊にもうしたまいけり
何因何縁いかなれば
胎生化生となづけたる

如来慈氏にのたまわく
疑惑の心をもちながら
善本修するをたのみにて
胎生辺地にとどまれり

仏智疑惑のつみゆえに
五百歳まで牢獄に
かたくいましめおわします
これを胎生とときたまう

仏智不思議をうたがいて
罪福信ずる有情は
宮殿にかならずうまるれば
胎生のものとときたまう

自力の心をむねとして
不思議の仏智をたのまねば
胎宮にうまれて五百歳
三宝の慈悲にはなれたり



と述べられた後に、


仏智の不思議を疑惑して
罪福信じ善本を
修して浄土をねがうをば
胎生というとときたまう



と結んでおられます。化土往生とは19願、20願を行じている人のことです。釈尊、善知識方は、自力の化土往生を誡められて、他力18願の報土往生を説かれるのです。
化土往生が嘘で必堕無間が真実ならば、自力の人は皆、無間地獄に堕ちるといわれれば良いでしょうが、これでもかこれでもかと化土往生を誡められる理由は化土往生する人が実際に多いからでしょう。
化土が方便で、報土が真実ですが、方便よりしか真実に入れず、であるなら、化土よりしか報土に入れず、という理屈になります。「まず善をしましょう」は、「まず化土に入りましょう」と同じです。
しかし、釈尊も善知識方も方便の化土往生をまずしなさいとは仰らずに、真実の報土往生を願うように教えられています。

釈尊は、『大無量寿経』で阿難に報土と化土を見せられて、報土往生を勧められ、『観無量寿経』では、韋提希に阿弥陀仏の報土を見せられて導かれました。
お前たちの死後は必堕無間だぞ、と地獄の恐怖を植え付けるような説き方はされていません。
『涅槃経』では、父殺しの五逆罪で必堕無間に怯える阿闍世にさえ、地獄に堕ちる罪ではない、とまで仰っています。

邪義を唱える者に対して、それでは地獄に堕ちるぞ、と仰ることはあっても、浄土往生を求めている人に、地獄の恐怖を与える説き方は、歴代の善知識方はされていません。
地獄に堕ちたくないなら仏教を求めよ、ではなく、衆生に報土往生したい、仏になりたいという願いをおこさせるのを方便といい、そのように導かれる方が善知識です。

ですから「一切衆生必堕無間」と叫んで会員を脅迫するような教団は、浄土真宗でもなければ仏教でもないことは、明々白々です。
脅しを説く人のことを、仏教では悪知識と呼ぶのです。

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